音楽

UKロック史上最重要バンドのひとつ『オアシス』の魅力

オアシス(Oasis)

かつて、オアシスほど新作が待ち遠しいバンドはいなかった。

サブスクなどで音楽を手軽に聴くことができなかった時代、ニューアルバムのリリース情報が流れれば、指折り数えて心待ちにしていた。発売日には店頭へとかけ込み、特設コーナーに山積みされた中からそそくさと一枚のCDを抜き出し、興奮気味に家路を急いだものだ。

そして、夢中になって聴く。

懐かしい。あそこまでの感覚は久しく味わっていない。

自分の中では特別なバンドだったんだなと、つくづく思う。

 

ざっくりオアシスの概要

2020年の時点で、全世界でのトータルセールスが7500万枚以上という、途方もない売り上げを誇るモンスターバンド、オアシス。

バンドの歴史やギャラガー兄弟の幾多とあるエピソード、その他のあらゆる情報に関しては出尽くしているのでここでは割愛させていただくが、オアシスについてちょっとだけ触れておこう。

メンバー(最終)

リアム・ギャラガー/1972年9月21日生 ボーカル
ノエル・ギャラガー/1967年5月29日生 リードギター、ボーカル
ゲム・アーチャー(元ヘヴィ・ステレオ)/1966年12月7日生 リズムギター、キーボード
アンディ・ベル(元ライド、ハリケーン♯1)/1970年8月11日生 ベース
クリス・シャーロック/1964年5月30日生 ドラムス

メンバー(旧)

アラン・ホワイト/1972年5月26日生 ドラムス
ポール・”ボーンヘッド”・アーサーズ/リズムギター、キーボード
ポール・”ギグジー”・マッギーガン/1971年5月9日生 ベース
トニー・マッキャロル1970年8月11日生 ベース

 

1991年に結成したイギリスの国民的ロックバンド。90年代に沸き起こったブリットポップムーブメントを象徴するバンドだ。

ビートルズへの敬愛を公言しており、オアシスの楽曲を聴けばいたるところでその影響を窺い知ることができる。とは言え、ビートルズにも全く引けをとらない楽曲センスが素晴らしく、短期間で世界的なロックバンドにまで昇りつめたのは、もはや必然だったと言える。

音楽以外の特徴としては、ギャラガー兄弟が発する様々な発言や動向、兄弟喧嘩なども常に注目され、話題性に事欠かないバンドだったという一面がある。

2009年にメインソングライターのノエル・ギャラガーが脱退を表明。事実上、解散。

その後、兄ノエルは「Noel Gallagher’s High Flying Birds」、弟リアムは残ったメンバーと「ビーディ・アイ」を結成~解散後、ソロアーティストとして活動している。

 

オアシスの魅力

ざっくりと紹介したところで、ここからは私的に感じている魅力を挙げてみよう。

 

ギャラガー兄弟

すべてはこの兄弟の話になってしまうが。

悪ガキだけど憎めないフロントマン『リアム・ギャラガー』、ズバ抜けた音楽センスで名曲を量産するソングライター『ノエル・ギャラガー』。

タイプは違えど二人とも型破りな人物で、他のバンドに対する暴言は当たり前、バンド存続が危ぶまれるほどの兄弟喧嘩も当たり前。好き勝手にやりたい放題やっていた。

しかし、そんなヤンチャな人間性も含めて愛されたのがギャラガー兄弟であり、オアシスから目が離せない魅力の一つだったんだと思う。

リアムと言えば、世界中のファンを虜にしたカリスマ的なボーカリストであり、モデル並みのルックスも併せ持つ紛れもないロックスターだ。ライブでは観客を睨みつけるように歌い、タンバリン片手にオーディエンスを煽る姿は最高にイカしている。そして、ノエルの陰になりがちなソングライターとしての才能も実は素晴らしい。

一方のノエルは、トラブルメイカーでありながらも音楽に対してのプロ意識は高く、ロックの世界において史上最高峰のソングライターだ。ギタリストとしてのセンスも抜群で、テクニック抜きに聴かせる名フレーズの数々は、多くのフォロワーも生んだ。

また、個人的な話で大変恐縮だが、ギャラガー兄弟のルックスに対する憧れもあり、同じ男としては羨ましい限りだ。リアムは若い頃はもちろん、今でも変わらずカッコいい。対するノエルは年を重ねるごとに色気と渋みが倍増し、今となってはリアムよりも男前になったと感じている。

こんなにクソカッコイイ兄弟は、世界中を見渡してもなかなかいないだろう。

 

ソング

オアシス最大の魅力は何と言っても楽曲にある。1stアルバム『オアシス(原題:Definitely Maybe』を聴いてみても、デビュー作におけるクオリティの高さで言えば、他に思い浮かぶロックバンドなんてガンズ・アンド・ローゼスくらいかも知れない。

初期の名曲『リブ・フォーエバー』を始め、ロックンロールからバラードまでがバランスよく配されたこの作品は、世界中のロックファンに対する挨拶代わりの一枚目として、強烈なインパクトを放っていた。

続く2ndアルバム『モーニング・グローリー』でオアシスは一気に世界の頂点へ辿り着く。

以降の活躍は言わずもがな。オアシスの動向は常に注目を集め、数々の名曲を世に送り出しその人気を不動のものにした。

そして、この快進撃の中心にいたのは間違いなくノエル・ギャラガーだ。どんなに弟リアムが凄くても、楽曲良くなくしてこの成功はあり得ない。

だからこそ、兄ノエルのソングライティングの凄さを思い知る。そして、ギタリストとしても素晴らしい。

 

アートワーク

オアシスのアルバムジャケットは洒落ている。ダウンロードが主流になった今、アルバムを部屋に飾ることも少なくなっているかも知れないが、一昔前は部屋のインテリアの一部にアルバムジャケットを飾っていた人は多いはずだ。

これはオアシスを飾ることがお洒落だという話ではなく、オアシスのアルバムは飾っても絵になる秀逸なアートワークが多いという話に過ぎない。

とは言え、ロックバンドのジャケットにしては小洒落ている。

アートワークに対するこだわりもオアシスの魅力の一つだった。

 

オアシスの名曲。あえて選ぶならこの10曲

選んだ曲はほとんどがミディアムナンバーやバラード曲になった。オアシスはアップテンポなロックンロールももちろんカッコいいが、メロディアスなバラードにこそ惹かれる。

星の数ほどあるバンドが “一生のうちに1曲書けるかどうかの名曲” を量産したオアシス。

ソングライティングの多くは兄ノエルによるものだが、その音楽的才能には驚くばかりだ。

 

-Roll With It-

1995年発表の7thシングル。ブリットポップ全盛期「ブラーvsオアシス」の同日発売でも話題になった曲。オアシスらしい痛快なロックナンバー。

 

-The Masterplan-

シングル『ワンダーウォール』のB面に収録された、ノエルが歌うミディアムナンバー。こんな名曲をB面として発表するオアシスはやはり格が違う。

 

-Slide Away-

1stアルバム『オアシス(原題:Definitely Maybe)収録。哀愁感じるメロディに切なさを覚えるミディアムロック。特にサビメロが素晴らしく、リアムの熱唱には泣けてくる。

 

Don’t Look Back In Anger

2ndアルバム『モーニング・グローリー』収録。後からシングルカットもされている。ライブでは会場中が一つになって大合唱が沸き起こる、オアシスを代表する大名曲。

 

Champagne Supernova

この曲も2ndアルバム収録。ゆったりとした曲調ながら、だんだんと熱を帯びていく展開が最高にかっこいい。終盤で聴ける荒々しいギタープレイにも胸が熱くなる。

 

Mucky Fingers

6thアルバム『ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース』収録。UKバンドらしい正統派なロックンロールで、伸びのあるノエルの歌声が気持ちいい。

 

All Around The World

3rdアルバム『ビィ・ヒア・ナウ』収録。ストリングスも取り入れたバンドサウンドはオアシスの新境地でもあった。9分を超える大作ながら長さは微塵も感じず、感動的な名曲だ。

 

Don’t Go Away

3rdアルバム収録。先に挙げた『Slide Away』同様、リアムの切ない歌声とメロディが胸に響きわたり心をとらえて離さない。

 

Let There Be Love

6thアルバム『ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース』収録。後期オアシスの中では特に好きな曲で、ギャラガー兄弟がともにボーカルをとる神ソング。

 

Stand By Me

3rdアルバム『ビィ・ヒア・ナウ』収録。ギターのフィードバックで始まる泣きメロだらけの号泣ソング。オアシスのバラード曲を代表するマスターピースな名曲。

 

オアシスの名盤。あえて選ぶならこの一枚

 

3rd Album  Be Here Now

 

オアシスの名盤といえば2ndアルバム『モーニング・グローリー』を挙げる人が多い。空前の大ヒットになった歴史的名盤であることには違いないし、ハイクオリティな楽曲と当時の勢いまでをもパッケージした素晴らしい作品だったと思う。

しかし、3枚目となる『ビイ・ヒア・ナウ』を初めて聴いたときの感動と興奮は、2ndを上回っていた。

先行シングル「D’You Know What I Mean?」で幕を開ける今作。ノイジーなギターサウンドとリアムのふてぶてしい歌唱が印象的なミディアム・ロックナンバーだ。

続くMY BIG MOUTH」もラウドなサウンドで攻め立てるが、3曲目「MAGIC PIE」あたりからオアシスらしいメロディが聴こえ始める。

以降も緩急ある楽曲がバランスよく配され、先に紹介した「Stand By Me」「Don’t Go Away」「All Around The World」のような美しくメロディアスなミディアムナンバーは、どれもが胸を熱くする珠玉の名曲たちだ。

疾走感あふれる爽快なロックンロール「I HOPE, I THINK, I KNOW」もアルバム中でいいアクセントになっている。ライブで演れば盛り上がるに違いない。

-I HOPE, I THINK, I KNOW-

 

言ってしまえば、3rdアルバムまでは文句なしにどのアルバムも好きだ。

その中でも「これぞオアシス!」なメロディとロックサウンドが凝縮された『ビイ・ヒア・ナウ』を神盤だと思っている。

仮にオアシス初心者に勧めるのであれば、このアルバムを推したい。

 

あとがき ーやっぱり願うのはオアシス再結成ー

2020年現在、ギャラガー兄弟はそれぞれが順調にアルバムをリリースし、活動を続けている。

別にこれはこれで悪くない。方向性は少し違うが、二人とも自分がやりたい音楽を追求し、世界中のファンに新たな楽曲を発信し続けている。いい曲だってたくさんある。

これは純粋に喜ぶべきことなんだと思う。

でも、もしこの二人がもう一度オアシスとしての活動を再開したら…。

そう思うと、現状が霞んでしまう気持ちは否めない。

たとえ今がどんなに素晴らしくても、どこかで期待しているのはやはり再結成なのかも知れない。なぜなら、世界で一番かっこいいロックバンドになるから。

実現すれば、どのタイミングであってもその年最大のビッグニュースになると思うし、世界中のファンが歓喜する様は想像に難しくない。

そして、アルバムのリリース情報が流れれば、僕は20年以上前の感覚を取り戻し、指折り数えながらその日を心待ちにするだろう。興奮度はMAXで。

こんなことを考えてしまうほど、オアシスに対する楽曲への期待値は高い。

 

いつの日か実現することを願っている。

 

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