音楽

【松本孝弘】アンチB’zこそ聴くべき、ギターインストの素晴らしき世界

知っていますか?

B’zのギタリスト「松本孝弘」のソロ作が素晴らしいということを。

 

インストゥルメンタルが苦手なら話は別ですが、インストが好きであれば、たとえギターに興味がなくてもきっと気に入る作品に出会えると思います。

ちなみにインストとは、歌がなく楽器のみで演奏する音楽のことですね。

クラシックやジャズは別かも知れませんが、イージー・リスニングや映画音楽など、歌がない音楽は数多く存在します。

ここでは多くのインストアルバムを発表しているトップギタリスト、松本孝弘に焦点を当ててみます。

 

まず大前提として、インストアルバムを出すようなギタリストは凄腕ばかりです。高度な演奏技術をマスターし、超絶プレイヤーとして名声を得ている人が多い。

そもそもギターを主軸に音楽を表現するわけですから、演奏レベルが問われるのは当然なことかも知れません。

しかし、どれだけテクニカルなプレイだとしても、速弾きだけが目立つような曲ばかりでは聴いていてつまらない。そして、メロディに魅力がなければすぐに飽きてしまいます。

 

フクロー
フクロー
うんうん、同感。速弾き自体はカッコイイんだけどね~。そればかりだと耳が疲れちゃうよね。

 

でも、松本孝弘が作り出す音楽はまったく違う。

ギターテクが凄まじいのは今さら言うまでもないですが、ロック~ヘビメタ~ブルース~フュージョンまであらゆるジャンルを自在に弾きこなし、決してテクニックだけを見せつけるようなアルバムではない。

 

純粋に音楽の素晴らしさに出会えるし、感動的な瞬間が何度でも訪れる。

B’zでは決して聴くことができない松本孝弘の本質が見えてきます。

 

キチロー
キチロー
ギタリストしても凄いけど、素晴らしい音楽家だってことがよく分かるよ

 

余談ですが、全盛期のB’zの人気は凄かった。曲を出せば売れまくり、人気・実力・セールスともに日本のミュージック・シーンでトップに君臨していたことは、まぎれもない事実でしょう。

しかし、人気者であるがゆえにアンチも多い。

なぜなのか、分からなくもない。かくゆう僕も、昔はアンチだったから。

洋楽ロックを中心に音楽を聴いていた頃、B’zを聴くことなんてただのミーハーで、なんだかカッコ悪いとさえ思っていた。

多かれ少なかれ、ひねくれた音楽ファンの中にはそういう人がいるものです。

 

キチロー
キチロー
話が脱線しそうだから、戻します!

 

でも、たとえアンチB’zだったとしても、松本孝弘のソロワークまで敬遠してしまうのはもったいない。

攻撃的なロックサウンドや胸を焦がすほどのメロウな楽曲、そこらじゅうに散りばめられたエモーショナルなギタープレイの数々は、ギターインストの理想郷とも言えます。

 

まずは、多作家でもある松本孝弘のソロワークを見てみましょう。

リリースしているアルバムは以下のとおり。

作品によって名義を変えていますが、2000年以降は主にTAK MATSUMOTO名義でリリースしています。

※2020年1月時点、ソロ名義以外も含めた通し数。

タイトルリリース日
1stThousand Wave1988.5.21
2ndWanna Go Home1992.4.22
3rdRock’n Roll Standard Club1996.5.15
4thThousand Wave Plus1996.10.7
5thKNOCKIN’“T”AROUND1999.4.14
6th西辺来龍 DRAGON FROM THE WEST2002.2.27
7th
8thTHE HIT PARADE2003.11.26
9thHouse Of Strings2004.11.24
10thTheatre Of Strings2005.10.19
11thTAKE YOUR PICK2010.6.2
12thStrings Of My Soul2012.6.20
13thNew Horizon2014.4.30
14thenigma2016.4.6
15thElectric Island, Acoustic Sea2017.2.8

 

かなり多作ですね。B’zの活動と並行しながら、こんなにも多くのソロ作をリリースするなんて、そのバイタリティとあふれる音楽の才能には驚くばかりです。

 

インストを紹介するつもりで何ですが、実は歌ものアルバムもある松本作品

意外にも?甘い歌声の持ち主で、ギターを弾く姿とのギャップがまたいい。

ゲストを迎えたバンド作品も含めて、おすすめなアルバムを紹介します!

 

Thousand Wave

B’zがデビューする直前にリリースした、記念すべき1stアルバム。

スタジオ・ミュージシャンとしてキャリアをスタートさせた松本は、浜田麻里やTM NETWORK等のレコーディングやツアーへ参加をしている。

松本孝弘といえばギタートーンもオリジナリティある人だが、このアルバムではまだそこまでのサウンドが確立されていない。

オープニング曲「Thousand Wave」から弾きまくりで、後半からたたみかける音の波には圧倒される。これが挨拶代わりの一発目なのか。クソかっこいい。

続く「Touch Operation」「Spain」では拳を突き上げたくなるような高揚感に包まれ、いきなり最高地点へと到達する。

このデビュー作は、アルバム通してHR/HM系な楽曲が多く、速弾き好きや激しいロックサウンドを求めている人に特におすすめしたい。

当時の海外凄腕ギタリストの作品と聴き比べても、ギターインスト・アルバムとしてここまで完成度の高い作品はなかなかない。

完全なるロックモード。

これでもかと弾きまくるプレイには興奮必至。

松本孝弘を聴くなら絶対に外せない一枚。

 

Wanna Go Home

1992年発表の2ndアルバム。

1stから4年という歳月を経てのリリース。音楽性の幅も広がり、ここから本格的にソロ活動をスタートしたともいえる出色の出来で、前作とは全く違う肌ざわりな作品といえる。

アルバムタイトルにもなっているオープニング曲『Wanna Go Home』のメロディアスな展開と泣きのギターの素晴らしさに、いきなり胸が熱くなる。

1stのように弾きまくる作風を期待してしまうと肩透かしを食らうかも知れないが、上品で味わい深く、何度もリピートしたくなるアルバムだ。

ロック~フュージョンまで様々な趣の曲を楽しめる、全音楽ファンにおすすめしたい作品

特に泣きのギターが好きな人なら、必ず気に入るプレイに出会えるはず。

インストゥルメンタルの素晴らしさを教えてくれたアルバムだ。

 

KNOCKIN’“T”AROUND

1999年リリースの3rdアルバム。

この作品が他と比べて違う点は、何といっても歌ものが多いこと。

そして、その歌を松本孝弘本人が歌っているのが面白い。ボーカルとして上手いかどうかは置いておき、想像よりもチャーミングな印象を受けるのではないだろうか。

歌ものとインストがバランス良く配された作品で、純粋にポップアルバムとして完成度が高い。

仮にB’zとして発表していれば、完全にヒットソングに成り得るような曲もある。

ギタープレイに関してはもはや言うことなし。

縦横無尽かつメロディアスに弾きまくるギタープレイの数々に、たとえばギターを弾く人であれば、激しく嫉妬するのではないだろうか。

特に5曲目「GO FURTHER」の緩急ある曲構成にはヤラれた。

松本孝弘の歌声も堪能できる、ソロ作品の中でも異質かつ聴きごたえのある作品だ。

 

西辺来龍 DRAGON FROM THE WEST

2002年リリースの4thアルバム。

歌を封印し、再びギタリストに専念したインスト作品の傑作。

収録曲は全6曲で22分というミニアルバムながら、聴きどころ満載の一枚。

『SACRED FIELD』『FIGHTING BULL』で聴くことができるアグレッシブなプレイなんて、HR/HMファンには堪らないのではないか。

また、激しさとは完全に一線を画したミディアムナンバー『Riverside Blues』『Trinity』のエモーショナルなプレイの数々には、感涙必至だろう。

あえてマイナス点を挙げるなら、ベンチャーズ風味の4曲目「NOTTEKE」が極めて浮いてしまっている感が否めない。

とはいえトータル的には素晴らしい。

短いながらも完成度の高い楽曲が詰め込まれたインスト・ロック・アルバム。

 

New Horizon enigma

2014年リリース『New Horizon』と2016年リリースの『enigma』

この2つの作風は似ていると感じるので、まとめて紹介してみよう。

まず類似点として、どちらにも「アダルトな趣」がある。

もしノリノリなロックナンバーやテクニカルな速弾きギターを求めているなら、ちょっと物足りなさを感じるも知れない。

この2作はジャジーでムーディーな曲が多く、ピアノ、ストリングス、サックスなども随所に取り入れた「ミディアムナンバーを主軸」に構成している作風なので、好みは割れることだろう。

ただ、もちろん全曲がそういうわけではない。

「enigma」にはゴリゴリなロックギターを聴かせてくれる曲が、アクセント的に収録されている。

ギターがどうこうではなく『純粋にいい音楽を楽しみたい』『心地よいサウンドに身を委ねていたい』というような人には、最高なアルバムだ。

もはやギタリストの作品として聴くようなレベルの音楽ではない。

「音楽家・松本孝弘」の真骨頂がここにある。

 

Rock’n Roll Standard Club

『ROCK’N ROLL STANDARD CLUB BAND』名義でリリース。

洋楽ハードロックのスタンダードとも言える楽曲をカバーしたアルバム。

モントローズ「I Got the Fire」で幕を開ける今作は、全編通してハードロック好きのツボを突いてくる。

原曲に比較的忠実なナンバーから、松本ならではのアレンジをたっぷりと堪能できる楽曲までが揃い、オリジナルと聴き比べる楽しさもある。

ジェフ・ベック、マイケル・シェンカー、ゲイリー・ムーア、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルのようなロック古典から、毛色の違うジャニス・ジョプリンの曲までカバーしている。

松本孝弘自身も、相当楽しめた企画だったのではないだろうか。

ロックファンであれば多くの人が楽しめるであろう、魅力あふれる好盤だ。

ずっと聴いているアルバムだし、弾けもしないバンドスコアを今でも大切に持っている。

 

あとがき

日本には、海外勢にも負けず劣らずな素晴らしいギタリストがたくさんいます。

松本孝弘と同じようにインストアルバムを出しているギタリストでは、山本恭司(VOW WOW、WILD FLAG)春畑道哉(TUBE)などもかなりおすすめですね。素敵な音楽にたくさん出会えますよ。

ギターが大好きなので、どうしてもギタリストの作品に偏ってしまいますが、歌ものにはない良さがある「インスト曲」がたまらなく好き。

メロディアスな旋律や泣きのギターを聴いていると、込み上げてくるものがあります。

(泣)

 

フクロー
フクロー
ギターが泣けば、お前も泣くんだね

 

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