ビアリストックス(Bialystocks)
結論。
“いい音楽を聴きたい”なら、このバンドはかなりオススメです。
なぜなら、ポップ、ロック系のサウンドにジャジーなアレンジや温もりあるボーカルが加わることで、心の奥底にまで沁み込む “普遍的なサウンド” に出会えるバンドだからです。
映画監督とジャズピアニストという異色の2人が創り出す音風景は心地いい音タイムを過ごさせてくれます。
2019年に結成したこのバンドを知る人はまだまだ少ないかもしれないですが、それは本当にもったいないことで、音楽ファンなら絶対に押さえておきたいバンドの一つですよ。
今回は素晴らしき激推しバンド、ビアリストックスに注目したいと思います!
ビアリストックスとは
甫木元 空(ホキモト ソラ/Vo,G)と菊池 剛(キクチ ゴウ/Key)による2人が結成した『ビアリストックス(Bialystocks)』。清水大史(G)、武良泰一郎(Dr)をサポートに迎え活動しているバンドです。
映画監督としての顔も見せる甫木元氏による初監督作品「はるねこ」の劇中音楽を生演奏するイベントをきっかけに2019年から活動を開始。2021年には1stアルバム「ビアリストックス」をリリースしています。
ジャズピアニストとしてイハラカンタロウや大石晴子などといったシンガーソングライターのサポートもしている菊池氏のジャズやソウルをベースにしたアレンジによってメロディの良さを際立たせ、色褪せない楽曲の普遍性を創り出しています。
また、ギター好きな筆者的には耳を惹くプレイにも出会えるバンドなので、その辺も含めて魅力が尽きないバンドですね。
楽曲も演奏形態もアレンジも大人びている雰囲気がありますが、こういう音楽こそもっと若い頃に出会いたかった…。
いや、もはやこんな感想を綴ったところでビアリストックスの素晴らしさを伝えることは困難か…。実際に聴いてみることが一番ですね。
まだ知らない人は、ぜひこの素晴らしきバンドの音楽に触れてみてください!
まずは聴いてほしいビアリストックスの3曲
【差し色】
とにもかくにも心地いいグッドソングで、思わず自分も首を振ってしまうユーモラスなこのPVもまた、ビアリストックスの魅力を惹き立てているのではないでしょうか。
温もりある素敵な歌声とメロディ。何度でもリピートしたくなる名曲ですね。
【Nevermore】
コーラスの素晴らしさと楽曲の良さが絶妙なバランスでからみ合い、心の琴線に触れる感動的な場面がいくつも散りばめられている名曲。
メロディアスで優しい雰囲気のオープニングから、カラダが自然と動き出す躍動的なラストのバンドアンサンブルまで、最高な音楽体験がずっと続きます。
センス良すぎでしょ、これは。
【ごはん】
1stアルバムに収録された隠れた名曲。少なくとも僕はこの曲をきっかけにビアリストックスにハマりましたね。アコギのストロークと哀愁ある歌声が胸に沁み込むオープニングから、徐々に熱量を上げていく展開がたまらない。
中盤から始まるサビメロの繰り返しの裏で徐々に音数も声量も増えていきますが、私的ハイライトはエモーショナルなギターソロですかね。最高です。
ずっと頭から離れないメロディがこの曲にはあります。
1stアルバム『ビアリストックス』
全8曲という少なめな?曲数ながら、ビアリストックスの音楽的ハイセンスと楽曲の良さに心を奪われる1stアルバム。
今っぽさと懐かしさが同居するような洗練されたサウンド、歌、メロディには生活のあらゆるシーンでそばに置いておきたいと思わせるような魅力が凝縮されています。
先にご紹介した「ごはん」「Nevermore」に加え「夜よ」の中盤から始まる胸熱な展開は名曲の香りが漂っていますね。素晴らしい楽曲です。
1stにして名盤。ビアリストックスだけの素敵な音楽に出会えます。
収録曲
01.花束
02.I Don’t Have a Pen
03.ごはん
04.またたき
05.コーラ・バナナ・ミュージック
06.Thank You
07.夜よ
08.Nevermore
2ndアルバム『Quicksand』
1stに比べていっそう大人びたサウンドへと昇華した楽曲群は、より多くの音楽ファンを獲得するために充分過ぎる内容となりました。アルバム全体を通して物静かな印象もありますが、大人しいながらもエモさを感じる歌の熱量が胸の奥底にまで入り込んできますね。
この2ndアルバムは聴き込むほどに良さ、凄さに出会えるというイメージで、ときにサイケデリックなサウンドまで奏でるバンドアンサンブルのカッコ良さには、ただものではないバンドの底力を感じます。
音楽ファンなら必聴のアルバムだと思います。ぜひ聴いてみてくださいね。
Pick Up Song【Winter】
美しいコーラスと生音と電子音。気持ちいい揺らぎの中、徐々にサウンドは厚みを増していきますが、中盤からの壮大な展開には素晴らしいものがありますね。
ビアリストックスは、この曲のように中盤からラストへ向けて盛り上がる曲がけっこうありますが、曲のクライマックスとも言える場面では総じて感動的なメロディに出会えます。
映画監督もやる方なので、楽曲構成にもストーリー性があるのはさすがとしか言いようがないですね。
心を揺さぶる素敵な名曲。最高。
収録曲
01.朝靄
02.灯台
03.日々の手触り
04.あくびのカーブ
05.ただで太った人生
06.Upon You
07.Winter
08.差し色
09.はだかのゆめ
10.雨宿り
あとがき
わが音楽人生において洋楽を聴くことの方が多い筆者ですが、2020年あたりから邦楽をものすごく聴くようになった。いや、正確にはもともと邦楽ばかりを聴いていた若かりし頃に戻っているだけかも知れない。
一体なぜなのか…。
それは今の自分にとって素晴らしいと感じるバンドやアーティストがとても多いからですね、現代の日本には。本当にいい音楽が溢れていると思います。
思い返せば “純粋な音楽” としてのヒットチャートが意味をなくしてから勝手に日本の音楽から離れていただけ。もちろん昔から好きな邦楽バンドやアーティストの作品はずっと聴いていますが、新しい人の音楽までなかなか聴こうと思わなかった…。
だけど、知ろうと思えば思うほど素晴らしい音楽って出会えるんですよね。
今回ご紹介したビアリストックスも知名度でいえばまだまだかも知れないですが、ここまで夢中になれる音楽もなかなかない。
音楽ファンからすれば、とても素敵な出会いです。
これからの活動がとても楽しみですね、ビアリストックスは。
https://triggerbrook.com/hogaku-100songs/