ヨルシカというバンドをご存知でしょうか?
男女2人組のユニットで、我が家では家族でハマった数少ない現代音楽のひとつです。家族みんなが好きになるってこれ、相当ですよ。
そうなんですよ。たとえ家族であっても、音楽の趣味まで合うことはなかなかないですよね? 例えば僕のドストライクはHR/HMなわけで、それを妻や娘(9才)に押し付けるのは酷だし、そんなこと考えもしないです。
でも、ヨルシカは違った。
透明感ある歌声のボーカル、センスが光るギタープレイや美しいピアノの旋律、そして楽曲の良さに僕は夢中になり、それを聴かせた妻と子供も夢中になった。
と言うことは?
世代を超えておすすめしたい音楽ということになりますね~。
今回は、ヨルシカの魅力に迫ってみたいと思います!
ヨルシカとは?
2017年から活動している男女2人組のロックバンド。メンバーはギタリスト兼コンポーザーのn-buna(ナブナ)と、ボーカリストのsuis(スイ)。
「作品よりも前に作者が出ないようにしたい」というコンセプトから、2人の顔や詳細なプロフィールは公開されてません。
楽曲すべての作詞作曲、編曲までを担当しているのはn-buna氏。ヨルシカ結成前はVOCALOIDを使用して楽曲を制作するボカロPでの活動や、他アーティストへの楽曲提供も行なっています。
一方のsuisはボーカルに専念。この透明感ある歌声とエモーショナルな歌唱は多くのリスナーの心を捉え、ヨルシカ・サウンドに欠かせない存在です。
ギタリストとしても相当な実力とセンスを併せ持つ天才音楽家n-bunaと、ヨルシカの世界をリードする歌姫suisという運命的な出会いから生まれたヨルシカ。
素敵な音楽がギュッと詰まってますね、ホント。
ヨルシカの魅力
心揺さぶるメロディと突き刺さる歌詞。聴き込むほどに好きになるバンド・アンサンブル。
ヨルシカのアルバムは必ずピアノをフィーチャーしたインスト曲から始まります。アルバムの世界へいざなう序章的な意味合いなのか分かりませんが、入口はいつでも物静かで美しい。
そしてどの作品でもそうですが、2曲目以降は様々な表情を見せる楽曲の渦にただただ身を任せ、ヨルシカの世界に飲み込まれる。私的な感想すぎて恐縮ですが、メロウなミディアムソングでもアップテンポな楽曲でも、共通しているのが演奏の素晴らしさにあります。
ヨルシカはsuisの歌声や、突き刺さる歌詞にハッとしたり感動したりすることも多々ありますが、個人的には演奏の美しさやカッコ良さに感動し、興奮し、涙腺を刺激されてしまうことが多い(涙)。エモいんですよね。
綺麗なピアノの旋律も胸に響きますけど、このバンドは特にギタープレイが凄くいい。ギター好きなら必聴ですよ、この人のプレイは。
n-bunaには手グセのようなフレーズがありますが、これがねぇ、一つのスタイルを確立していてカッコいい。一聴してこの人のプレイと分かります。
テクニカルな面もありますが、あくまで楽曲を重視して前に出過ぎない感じに、とても好感が持てますね。ホント上手いです。
まだ3枚のフルアルバムしか出してないですが、捨て曲らしい曲など見当たらず、クオリティの高い曲を量産するn-buna氏。詩の世界で魅せる言葉選びにもハッとさせらるし、ソングライターとしての才能には惚れ惚れしちゃいますね。
まだ20代前半という若さにも驚きですが、今後の活動も楽しみなアーティストで、何よりリアルタイムで聴けていることに幸せを感じてます。
すごいぞ、ヨルシカ。 素敵な音楽をありがとう。
ヨルシカを知る10曲
藍二乗
ヨルシカの音楽に出会い、最初に衝撃を受けた曲。アップテンポな楽曲で、疾走するギターのインパクトも強烈だ。「人生の価値は終わり方だろうから」とういう歌詞にはハッとした。suisのエモーショナルな歌唱も最高な一曲。
声
僕はこの曲で聴けるsuisの歌声と歌唱には涙が出そうになる。特にサビからのメロディが素晴らしく、美しいファルセットと優しく包み込むような “声” には力強さも感じられ、何度聴いてもグッとくる。公式音源がないため動画は貼らないが、ぜひ聴いてほしい名曲。
だから僕は音楽を辞めた
軽快なピアノとリズム。口早に優しく響くsuisの歌声だが、それにしても高音(ファルセット)が美しい声だ。サビからは一転して力強く、一気にロックモード全開。心に突き刺さる歌詞も胸に残る。魂で歌うような歌唱は圧巻で、もはや形を変えたソウルシンガーの域。
心に穴が空いた
ヨルシカには人の心をくぎ付けにする何かがある。音楽で感動することはたくさんあるけれど、胸を掻きむしられるような歌ってなかなか出会えない。3’00あたりの「君の残した詩のせいだ 全部音楽のせいだ」の歌唱には参った。鳥肌もののボーカルを聴ける。
雨とカプチーノ
渋めな演奏が心地よく、ヨルシカの中でもお洒落な印象を受ける楽曲。ギターソロとか凄いね、ホント。短い中にn-buna氏のセンスが散りばめられている。トーンもフレーズも最高にカッコいい。
ノーチラス
メロディがとても美しく、涙を誘う曲。ヨルシカが最高なバンドだということはこの一曲でわかるはず。とにかく聴いた方がいい。音楽のチカラってやっぱり凄い。
言って
切なくて心に刺さる歌詞だけど、曲は結構ポップでn-buba氏らしいギタープレイが胸を焦がす。疾走する叙情的なギターソロが僕のカラダを刺激する。
夜行
アコースティックギターの奏でと文学的な歌詞。夏に沁みいるsuisの声。息づかいまでが聴こえる素敵な歌。歌詞の意味を紐解けるタイプではないが、この曲を聴いているとなぜか切ない。時代を超えていきそうな名曲。
花に亡霊
いい歌だな、この曲。もう中年になってしまったけど、昔を思い出した。いろいろな季節や出来事を思い出した。歌も演奏もすべてが完璧で、胸の高まりがおさまらない。こんな曲を作っちゃう若者がいるのか…。
盗作
2020年現在の最新アルバム『盗作』のタイトルナンバー。この曲を聴いて、ヨルシカはずっと聴く特別なバンドになった。何かいろいろ凄いよ。suisの歌唱も素晴らしい。深読みをしないでこのバンドを聴けば、真にオリジナルだと思うけど。
あとがき
多くの人に聴いてほしい音楽であり、
このバンドを聴いていると、音楽を好きで良かったなと思える。
顔出しもせず、詳細が不明でミステリアスところも、またいい。
そして思う。ホントにn-buna氏はまだ20代前半なのか?
凄すぎないか、この人。
suisも含めてどんな人たちなのか、とても気になるんだよなぁ。
でも素敵な音楽を届けてくれるんだから、ま、いいか。